年代から見る眼の病気
「小児~10代」

調節緊張(仮性近視)

症状

近視と同様ですので近くは見やすいが遠くはぼやける(ピントが合いにくい)という状態。

調節緊張とは

偽近視または以前は仮性近視などとも言われていたもので、本来は近視でないものが何らかの原因で近視になったものをいいます。読書やゲーム機・スマホの画面など近業(近くのものを見る作業)の持続で起こり、これが真性の近視に移行すると考えられています。近視の発症には遺伝要因と環境要因とがあり、環境要因として近業が影響しているというのが現在の定説とされています。また、この説に反対する立場もあります。

治療

調節麻痺薬の点眼を使用することによって、改善する場合があります。
また最近では、低用量アトロピンを使用した治療が近視の進行を抑制するとして、注目を集めています。

コンタクトレンズトラブル

症状

目の違和感、痛み、充血、目やに、かゆみ、黒目の白濁、かすんで見える、まぶしいなど。

コンタクトレンズトラブルとは

コンタクトレンズ(以下、CLと表記します)は、眼鏡と同様に屈折矯正に用いられるツールです。但し、CLは文字通り眼表面に接触(コンタクト)しますので、それによって様々な合併症が起こりえます。CLを装用すると角膜および結膜の一部を被覆するかたちで目と接しますので、①角膜上皮表層のダメージは起こりやすいです。

そこに炎症性変化を伴うと②浸潤病変となり、また装用時間過多な例では③角膜(上皮・上皮下)浮腫病変が現れます。①までですと単なる擦り傷程度ですので「ゴロゴロ」、「チクチク」といった異物感や軽い痛み、結膜(白目)の部分的な充血程度ですが、②、③ですと角膜の部分的な混濁(黒目の一部が白く濁っている)が現れ、霧視(かすんで見える)や羞明(光が眩しい)の症状、痛みも強まり、結膜の充血も全体的に目立ってきます。更に、ばい菌(微生物)の感染が加わると④角膜潰瘍に発展し、ダメージも角膜上皮層を超えて実質層の深さにまで達して、ばい菌の種類によっては重症化するケースも決して珍しくはありません。

CLの合併症で角膜・球結膜(白目)以外では、瞼結膜(まぶたの内側)の病変であるアレルギー性結膜炎の一種が、巨大乳頭結膜炎(GPC)として知られています。CLに付着した異物(タンパク汚れなど)が抗原(アレルゲン)となりアレルギー性結膜炎を発症します。特に上瞼の裏側の結膜上皮が炎症性に乳頭増殖という隆起性変化を呈し上皮自体も肥厚します。

初期の痒み、目やに症状から、進行するにつれてCL装用中に曇りやすく見えにくくなる、CLが上方にずれやすくなる、さらにはCLのイレギュラーで大きな動きが角膜との機械的摩擦を起こし角膜障害が発生したりもします。ハードCLよりもソフトCLの特にコンベンショナル(従来)タイプや1か月・2週間のディスポーザブルタイプといった、消毒ケアをしながら再装用するCLに起こりやすい。
他にもカラーCLによる眼障害があります。

治療

角膜上皮表層の障害の場合はCLを中止すれば数日で治癒する場合が多いですが、角膜浸潤と混濁は目立たなくなるまで3か月程度を要する。どの病態においてもダメージ具合や経過によっては抗菌剤点眼や抗炎症剤点眼(低用量ステロイドまたは非ステロイド性)を適宜使用する。

角膜びらん(上皮全層の障害)と角膜潰瘍の場合は感染症対策が必要である。原因微生物に感受性の点眼薬や眼軟膏あるいは内服薬の投与をする。浸潤の場合と同様に角膜の混濁が目立たなくなるのに数か月を要し、淡い混濁を残すことも多い。

CLによるアレルギー性結膜炎に対しては、疾患の原因と機序を理解してもらい、CLの消毒ケアはもちろんのこと、消毒・再装用タイプのソフトCL使用者には「こすり洗い」の励行を指示する。また、毎日交換タイプのソフトCLへの変更を促す。GPCが目立ち角膜障害を伴う例では、CL中止を指示して抗アレルギー剤や低用量ステロイド点眼と(適宜)抗菌剤点眼を併用する。経過をみながらGPCの縮小・消退がみられたら、毎日交換タイプのソフトCLへの変更をおすすめします。